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毛皮エッセー

vol.10

日本人に合う毛皮「ラム」

ラム

今回は、毛皮の素材のひとつラム類についてお話しします。ラムはグレースで今年の冬に、 とくに力を入れている素材です。ラムといっても用途に応じて、「羊毛」、「食肉」、「乳」、「毛皮」用に分けられ、私たちの生活の中でも馴染み深いものではないでしょうか。産地や品種によってさらに細かく区分されますが、今回は毛皮用のラム類だけにさせていただきます。毛皮用には簡単に「カラクル」と「リンカーン」に分けられますが、毛足のタイプで呼び方が変わっています。フラットで毛並みが波模様のようになっているものを「ブロードテールタイプ」、毛のカールしているものを「アストラカンタイプ」と呼びます。ブロードテールタイプは、シルクのような光沢と独特な波状の班紋があり、高級毛皮として位置付けされています。一方、アストラカンタイプは、とてもカジュアル感があり、ベストやジャケットなどの普段着として楽しむ場合が多いようです。

タイプによってこんなに幅広く楽しめるのは、ラム類の特徴でしょう。以前、お通夜の席で黒のブロードテールのコートを着ていらっしゃったご婦人を見かけました。控えめで品良く着こなしていました。この素材はとても日本人女性には似合う毛皮ではないでしょうか。 今年はぜひラムの毛皮に(袖)をとおしてみてください。


vol.9

刈ったり、抜いたり・・・

毛、刈毛、抜毛

毛皮の外観は簡単に分けて、並毛、刈毛、抜毛があります。

そこに染色のテクニックを加えると、バラエティに富んだ製品に仕上がります。毛皮は太くて真直ぐな刺毛と、その下に生えている密で柔らかな綿毛で成り立っています。

並毛は美しい光沢が特長で、高級感があり、保温力にも富んでいます。また刈毛や抜毛に比べて丈夫で、毛そのものに油分を含んでいるため、少しぐらいの雨でも水滴をはじくことができます。毛皮本来の良さ、雰囲気を楽しむのであれば、やはり並毛がお勧めです。

刈毛は刺毛と綿毛を一定の長さに刈り込んだもので、ベルベットのような光沢としなやかさがあり、並毛に比べて軽いというのが特長です。染色しやすく、毛皮らしさがあまり強調されません。

抜毛は刺毛をすべて取り除き、綿毛だけを残してある毛皮です。抜くという作業は非常に手間がかかりますが、抜毛が持つ柔らかさは、並毛、刈毛とは比較できないほどです。また刈毛と比べて多少、ボリュームが出ます。刈毛、抜毛とも刺毛を短く刈ったり取り除いたりしているので、並毛に比べ、耐久性、保温性に多少欠けますが、シンプルでカジュアルです。あまり目立ちたくないけど毛皮を着たいという方は、刈毛か抜毛が良いでしょう。

簡単ですが、毛の種類についてお話しさせていただきました。毛皮に興味のある方、今度買おうと思われている方は、これら特長を参考にしてください。


vol.8

シーズンオフの毛皮屋さん

シーズンオフの毛皮屋さん

今回は(シーズンオフの)この時期、毛皮屋さんはどのような事をしているかをお話ししますね。

この季節に入りますと、私たちはお客様へ毛皮の保管を呼びかけています。毛皮にとって、高温・多湿は大敵、この時期の保管次第で、毛皮が長持ちするかどうか決まります。そのためにお客様へきちんとした保管をお薦めしています。もう一つ、毛皮を着ないシーズンを使ってリフォーム、クリーニングなどのメンテナンスを行っています。これはグレースならでは、と思いますが、4月にエクセレントという展示会がありましたので、2000〜2001年モデルがいち早く入荷しております。この時期に少しでも早く新しい商品が見たい、と結構たくさんのお客さまが来店されております。

「夏場に毛皮?」と思うかもしれませんが、意外と狙い目かもしれませんよ。ほかの店ではセールをやっていたり、全く商品が入れ替わっていないこともあります。新作に向けていろいろアイデアを練り上げている時期ですから、もしかしたら販売より仕入れや新作に重点を置いているのでしょう。メーカーもこれから受注をうけた商品を作り始め、10〜11月に入荷します。店頭に陳列されるのはそれからですね。今年はアパレルメーカーもたくさん毛皮のショーに来ていたので、今年の冬は毛皮コートがもっと目につき、身近なものになると思います。

 

 

 

 


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